コニカミノルタ フラットパネルディテクター AeroDR1417
X線撮影の分野において、カセッテ撮影は、CRが依然として多く使用されています。カセッテタイプDRも徐々に導入されつつありますが、カセッテ用途には重量が重く、また、パネルへの電源供給とデータ通信を兼ねた有線ケーブルが付属しているなど、作業性に影響する課題を多く残しておりました。
コニカミノルタは、カセッテ用途でCRを凌駕すべく、カセッテ型DRに求められる要件と機能を分析し、①高画質で低被曝、②軽量かつ堅牢、③高速で安全かつ快適な作業性を特徴とする、有線/無線双方で利用可能なカセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR1417」を開発致しました。
世界最軽量※、高堅牢性、高速表示のワイヤレスタイプDR
AeroDR1417の重量は内蔵されたバッテリー含め2.9kgと、ワイヤレスタイプDRとして世界最軽量を達成しました。また、パネル筐体(外装)に、軽量かつ強靱な炭素繊維(カーボンファイバー)を採用し、これを継ぎ目の無い筒状モノコック構造として仕上げたため、世界最軽量でありながら荷重や衝撃に強い、高堅牢性のパネルを実現することができました。また、撮影された画像はX線曝射後、1秒台でコンソールに高速表示されるので、待ち時間無く瞬時に画像を確認することができます。ワイヤレスならではの使い勝手は、軽量化、高堅牢性、高速表示と相まって、これまでに無い快適な操作性を実現致します。
- ※ 2013年9月1日現在
自社製CsIシンチレータ・被曝線量の低減
AeroDR1417では保護膜を介さずにCsIシンチレータをTFTセンサーパネル上に直接接触させる直接貼りあわせ技術を採用したので、シンチレータで発した光をTFTとの接触面で拡散させることなくフォトダイオードまで導くことが可能となりました。この新構造と当社の優れた柱状結晶成長技術により、AeroDR1417では高いDQE性能を達成致しました。低線量での撮影でも高いDQEを維持することが可能なため、患者の被曝線量低減に貢献できます。
省電力設計・エコロジーDR
画質性能や処理能力と消費電力はトレードオフの関係にあるため、高画質や高速処理を実現しようとすると、それなりの消費電力が求められます。コニカミノルタは、このトレードオフ問題に挑戦。画質を左右する重要部品でありながら消費電力が高いReadout IC(センサーの各画素から電荷を読み出すための重要部品)の省電力設計に成功しました。また、無線LANモジュールやCPUの省電力駆動の採用、センサー部への電力供給を維持したまま、その他部品への電力供給をストップする「センサーオン待機」の実現など、様々なダイナミック電力制御技術により、大幅な消費電力の削減を達成しています。エコロジーなDRの誕生です。
高速充電・ロングライフバッテリー
AeroDR1417の新型バッテリー(リチウムイオンキャパシタ)はパネル本体に内蔵されており、クレードル(充電器)もしくは通信用有線ケーブルの何れかを用いて充電を行ないます。クレードルを使用した高速充電では、約30分でフル充電が完了し、充電後は一般撮影としては充分な枚数(211画像/5.8時間)の撮影が可能です。また、高速充電機能により、3分間の充電で十数枚の撮影が可能なため、バッテリーが空の状態での急な撮影業務にも、遅延無く即座に対応することができます。また、リチウムイオンキャパシタは安全性が高く、不純物の混入、過充電、落下衝撃等に起因する発火の危険性がありません。さらに、パネルの製品寿命同等のサイクル寿命があるため、バッテリー交換の手間とコストを低減することができます。
優れた操作性を実現CS-7
AeroDR1417用に新規に開発されたコンソールCS-7は、これまでのREGIUSコンソールで培った基本機能を継承しつつ、さらなる使い勝手の向上と高品質な画像の提供を実現したDR/CR兼用のコンソールです。簡単操作を重視したCS-7 Liteと、多機能でプロフェッショナルユースを追求したCS-7 Proの2タイプをラインナップ。LiteからProへの段階的なアップグレードにも対応したので、クリニックから病院の放射線科に至る様々なワークフローにも的確に幅広くご利用頂けます。AeroDR1417の特徴を生かした直感的でシンプルかつスマートな操作性が撮影業務の効率化を支援します。
仕様 |
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